2012年03月30日

ブラジル恒例のアダルト見本市「エロティカ・フェア」!?世界で拡大するアダルト市場と日本のアダルト市場の現状は?

ブラジル・サンパウロで開催されていた恒例のアダルト見本市「エロティカ・フェア(erotika fair)」が、25日閉幕した。

この見本市は1997年4月にアダルトグッズの市場拡大と、アダルトグッズへの偏見をなくすことを目的に始まり、それ以来毎年行なわれている。

19回目を迎える今年は、3月22日から25日までの期間中、ブースでのアダルトグッズの展示のほか、特設ステージではセクシーなダンスパフォーマンスも行なわれ、観衆を魅了した。


19o Erótika Fair 2012

(今年の「エロティカ・フェア」の地元メディア「pira info」が取材した動画。展示会場は証明も明るく普通の展示会のような雰囲気です。)

Feira erótica em São Paulo tem opções para todos os gostos

(今年の「エロティカ・フェア」をブラジルの地元メディア「TV Diário 」が取材した動画。アダルトなデザインのチョコレートや卑猥でかわいい人形が印象的です(^_^;)。)




■ 拡大を続ける世界のアダルト市場!日本のアダルトグッズ市場の現状は?

現在では、ブラジルはラテンアメリカで最大、世界でも第4位のアダルト市場を持つようになり、アダルト関連産業は、間接的なものも含めて10万人以上の雇用を創出しているという。


一方、日本のアダルトグッズの市場は、2007年の時点で1000億円。その規模はまだまだ小さい。

(参考:エッチなエッチな展示会、日本で初開催)


最近では、日本でも大手量販店やインターネット通販などで気軽にアダルトグッズを購入できるようになっているので、これよりも市場規模は拡大していると思われるが、経済発展によりアダルトグッズ市場を急速に拡大させる中国でも、2010年の市場規模が1500億円であることを考えるとそれほど変わっていないのかもしれない。

(参考:アジア・アダルトエキスポ2010(AAE))



特に、日本では、男性用のアダルトグッズ(女性器に挿入した感覚を擬似的に味わえる「ホール」と呼ばれるもの)のほうがよく売れているようで、商品もリアル志向の人のための高級品から可愛い女の子のイラストが書かれた比較的安価なものまで種類も豊富。ユーザの多様なニーズに応えた新製品が続々と誕生している。

そうした創意工夫は海外でも認められ、世界市場で1300万個以上も売れる大ヒット商品も生まれている。


しかし、その一方で、日本では、「女性が快楽を求める行為は不道徳だ」というような伝統的な価値観は今も残り、女性がアダルトグッズを使用することへの偏見は今も大きい。

そのため、現在では女性でも来店しやすい店づくりをするアダルトグッズ専門店や女性の顧客を意識したインターネットショップも増えているが、それでも依然、他人の目を気にして「興味があるのに買いに行けない」という女性も少なくないようだ。

(参考:秋葉アダルトグッズビルの客 平日1200人、女性同士が3割(News ポストセブン))


ところが、欧米では日本と比べて女性もアダルトグッズを使うことをポジティブに捉える人が多く、フランス・パリでは、2007年にはブティック風の店舗でアダルトグッズを販売するオシャレな店も登場している。

(参考:パリジェンヌをも虜にする「おもちゃ」(YouTube:AFPの動画))


上記の動画によると、フランスの女性の7人に1人がアダルトグッズを持つようになり、米・英・スウェーデンではその3倍が持っているとのこと。

「良い生活を送るには、良いものを食べ、よく眠るだけでなく、良い性生活を送ることも大切」と考える価値観が女性たちに浸透しているという。


文化的な背景や価値観が異なる日本ではなかなかフランスのようにいかないが、性の問題に正面から向き合ってポジティブにアダルトグッズの効果や意義について考える姿勢は、日本も学ぶべきところはありそうだ。


■ 日本のアダルトグッズはジョークグッズ?

wikipediaによると、日本で販売されるアダルトグッズの多くは、「ジョークグッズ」や「玩具」として販売されていることが多いという。


試しにAmazonでいくつかの商品を調べてみると、そのほとんどの商品の説明書きに、「この商品はジョークグッズです。その他の目的で使用された場合の責任は一切負いません。」というような文言が付されていた。

これは、人間の粘膜に触れて使用される道具である性具は、薬事法上は医療機器にあたり、製造・販売には厚生労働相の許可が必要となるためで、この規制をすり抜けるための苦しい言い訳のようだ。


この注意書きにより、購入者は製品を使用して健康被害を受けてもメーカー側の責任を追求しにくくなるが、プレゼントとして購入する場合以外は、ほぼ100%が「目的外使用」のための購入であることは誰にでもわかる。

健康被害が頻発して訴訟に発展すればメーカー側が敗訴する可能性も高く、その後、規制の強化につながる可能性も高い。


現状ではまた市場規模が小さく、健康被害が起こっても利用者は恥ずかしくて訴えにくいという事情もあってか、大きな問題は起こっていない。

とはいえ、このまま市場が拡大していくと、必然的に健康被害が発生するリスクも高くなっていくだろう。


アダルトグッズ産業のさらなる発展のためには、業界内で独自に安全基準を策定するなど、安全面に配慮した商品作りを業界全体で推進していく必要もあるのかもしれない。

(参考:アダルトグッズ ホール(amazon検索結果),アダルトグッズ バイブ(Amazon検索結果))





世界中で市場の拡大が続く、アダルトグッズ市場。

今後、中国やブラジルなどの新興国を中心に需要はさらに伸びていくことが予想されます。

日本でも以前からアダルトグッズの輸出を行っており、現在では日本のコンドームや一部の男性用アダルトグッズは海外でも大ヒットしていますが、女性用アダルトグッズの分野では海外のニーズに十分に対応できていないとの指摘もあります。

(参考:日本のアダルトグッズ TENGA以外衰退の理由を女性作家解説(NES ポストセブン))


日本ではアダルトグッズの流通による子供たちへの悪影響を懸念する声も多く、アダルト産業を積極的に育成していくことに関して否定的な見解を示す人が少なくありません。

しかし、海外では、「良い性生活を送り、健康的な生活を送るためのツール」としてアダルトグッズが注目されているのも事実であり、産業としても日本の高い技術力を生かせる分野でもあります。

もちろん、子供たちへの配慮は必要ですが、安易に「不謹慎」、「不道徳」と切り捨てず、様々な可能性を考えていくことも大切だと思います。


参考サイト

Erotika Fair(wikipedi:英語)

Erotika Fairの公式サイト

性具(wikipedia)

TENGA(wikipedia)

posted by 残照 at 21:36| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月28日

金融危機にあえぐギリシャでギネス新記録が誕生!?ギネス挑戦のために大手剃刀ブランドが提供した製品の総額はいくら?

ギリシャ第二の都市テッサロニキで、3月18日、大勢の男性が一斉にひげ剃りをするイベントが開催された。

このイベントは、地元のスーパーマーケットチェーン「Masoutic」が、大手剃刀ブランド「ジレット(Gillette、親会社:P&G)」の協力を得て実施したもので、同チェーンの新店舗で行なわれたという。


記録達成には参加者は少なくとも24時間以上伸ばした髭を5ストローク以上で剃る必要があり、これを監視するためにギネス記録認定員1人と50人の監督者、2人の立会人が派遣され、挑戦が行なわれた。

これまでの記録は、2009年にジレットが主催したインド・ムンバイでのイベントで樹立された1868人で、今回参加した2015人すべてが規定通りにひげ剃りを行えば記録達成となる。


MASOUTIS - GUNNESS BY GILLETTE PLANA HD 18 3 2012

(挑戦の様子を記録した動画(ギネス公式サイトより))



スタートの合図を受けて参加者たちは一斉に支給されたひげ剃りで髭を剃る。

チャレンジ終了後、参加者たちが認定員の発表を固唾を飲んで見守る中、認定員がギネス新記録の認定を宣言すると、会場は歓喜の声に包まれた。

◆ イベントで使用された製品の総額は?

今回のイベントでひげ剃り(安全剃刀)を提供したP&G(アメリカ最大の一般消費財メーカー)は、「ジレッド・フュージョン・プログライド(Gillette Fusion Proglide)」の販売促進のために協力したという。 ちなみに、今回使用されたと推測されるジレットのひげ剃りは、以下の製品。


ジレット フュージョン プログライド マニュアルホルダー 替刃2個付

ジレットのホームページで紹介されている現在の主力製品「ジレット・フュージョン・プログライド」。)


この製品の市場価格は800〜1500円程度なので、1つ800円計算すると、2150個で170万円。

一方、上の動画を見ると、シェービングジェルも一緒に提供されていることがわかる。

こちらの製品は以下のものと推測され、市場価格で400〜500円程度。400円で計算すると2150個で86万円。

以上を合計すると、256万円となる。

とはいえ、これはあくまでも市場価格で計算したものに過ぎない。実際にはこの価格から1割程度差し引いた額がスポンサーの負担額と考えるのが妥当だと思われる。


プログライドジェル 195g【HTRC2.1】

ジレットのホームページで紹介されているシェービングクリーム。)



欧州金融危機の渦中で、依然としてデフォルトの懸念を払拭できないでいるギリシャ。

消費者の購買意欲も相当落ち込んでいるものと思われます。

今回の企画もそうした厳しい国内市場を少しでも活性化しようという意図がうかがえます。

一方、今回の挑戦は国内外の多くのメディアで取り上げられているので、ジレット(P&G)は提供した製品の額以上の宣伝効果を得られたようです。

とすると、今回の挑戦で一番利益を得たのは海外、しかもEU域外の企業だったことになります。

今回の企画はジレット側の提案から実現したのかもしれませんが、地元のスーパーがやるキャンペーンとしては、地元の企業が潤うもののほうがよかったような気がしますね(^_^;)。


参考サイト

VIDEO: NEW MOST PEOPLE SHAVING WORLD RECORD SET IN GREECE

プロクター・アンド・ギャンブル(wikipedia)

ジレット(wikipedia)

posted by 残照 at 06:20| Comment(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月26日

古いゲーム機で音楽を作る!?ゲーム音楽から生まれた「チップチューン」とは?

現在、米ワシントンD.Cのアメリカスミソニアン博物館で開催中の家庭用ゲームの展示会「The Art of Video Game」。

この展示会のプロモーション動画がYoutubeで公開されている。


The Art of Video Games: Exhibition Trailer


上の動画では主催者たちが今回の展示会について熱く語っているが、注目すべきはこの動画のBGM。

昔ゲームにはまったことのある人ならどこか懐かしさを感じさせるこの音楽は、なにかのゲームの音楽を流用しているかのように思える。

しかし、よく調べてみると、この曲はこの展示会のためにアメリカの「8Bit Weapon」というアーティストが制作したオリジナル曲で、このような曲のジャンルは、「チップチューン(chiptune)」と呼ばれているとのこと。

そこで、今回はチップチューンについていろいろ調べてみた。


■ チップチューンとは?

チップチューンとは8ビット音楽とも呼ばれ、1980年代の家庭用ゲームマシンに搭載されていた低質な8ビットの音源チップの音だけで作られる音楽のことで、現在では音楽の一ジャンルになっている。

最近はパソコン上にこうした環境を再現することもできるようになったが、厳密には実機(ゲーム機本体)を利用して作成したもののみをチップチューンとみなすという。

テレビゲームの黎明期。低性能の音源チップしか使えなかったこの時代は、性能上の厳しい制約の中でいかにしてカッコイイ音楽を作るかが、ゲーム音楽の制作者にとっての課題だった。

このような環境で、制作者が創意工夫を凝らして作り上げた数々の名曲は、多くのゲームファンを魅了したが、その一方で、創作意欲を刺激される人々や厳しい制約の中で曲を作るというプロセスそのものに面白さを感じる人々を生み出した。


こうした人々によって8ビットマシンを使った音楽が制作されるようになり、これがチップチューン音楽の原点となったようだ。


その独特の音色で奏でられる音楽は、音源チップの性能が向上した1990年代以降も多くのファンを魅了し続け、その後も独自の発展を遂げることとなった。そして、現在では、日本だけでなく、アメリカやヨーロッパ、オーストラリアなど世界中に愛好者を持つ音楽の一ジャンルとして定着している。


チップチューンの楽曲制作に使われるのは、ファミコンやゲームボーイといった1980年代に発売されたゲーム機(実機)。

誰が作ったのかは不明だが音楽制作用の専用ソフトがあり、これをゲーム機に差し込んで電源を入れると、ゲーム機で曲の作成が可能となるようだ。

現在では、パソコン上に実機と同様の環境を構築したり、ゲーム機に直接シンセサイザーを接続して音を出したりできるようになり、音楽制作の手法は多様化したが、やはり本物の音を出すために実機が使われることが多いという。

(注:音源チップ……電子的に音を発生させる機能を持つ部品。このチップの性能によって使える音域や同時に出せる音の数(和音の数)などが異なる。一方、合成できる音声は音源チップに搭載されている「音源」と呼ばれる電子回路の種類によって異なり、ファミコンなどの古い8Bitゲーム機や古いパソコンに搭載されている音源はPSG(Programmable Sound Generator)と呼ばれるもので、ファミコンのピコピコ音はこの音源によるもの。スーパーファミコンなどの次世代ゲーム機には、デジタルシンセサイザーにも採用されているPCM音源方式の音源チップに変更された。この結果、飛躍的に表現の幅が広がったが、それでもメモリ不足による表現の制約は残った。)


チップチューン制作関連の動画

How to Chiptune - Famicon (NES) - #1(Youtube)

How to Chiptune - Famicon (NES) - #2(Youtube)

How to Chiptune - Gameboy - #1(Youtube)

How to Chiptune - Gameboy - #2(Youtube)


■ 日本のチップチューンの現状は?

日本ではチップチューンの黎明期から多くの制作者グループやアーティストによって楽曲の制作行なわれており、一部の愛好者に支持されてきた。


近年では、インターネットで気軽にチップチューンの楽曲を聴けるようになり、チップチューンのサウンドにテクノポップを融合させ、女性ボーカルの歌声を加えた独特の作風で人気となったYMCKがavexからメジャーデビューするなど、より多くの人がこのジャンルが知るようになった。

一方、海外では、ニューヨークで2006年から国際的なチップチューンの祭典「Blip Festival」が開催されているが、2010年には東京でもこのイベントが開催されるようになり、現在では毎年秋に行なわれる恒例のイベントとなっている。


Anamanaguchi at Tokyo Blip Festival 2011 featuring ft. USK

(2011年の「Bilp Festival Tokyo」でのパフォーマンスを撮影した動画のようです。真ん中でゲームボーイを持って演奏しているのが、日本のチップチューンアーティストのUSK氏。ライブ会場で一人だけゲームボーイを持って舞台に立つ男性と熱狂する観衆。なかなかシュールな光景ですが、見ているうちにだんだんかっこ良く見えてくるから不思議です。USK氏の作品はUSK氏のウェブサイトでも聴くことができます。)

YMCK / カレーだよ!

(YMCKのプロモーションビデオ(avexの公式動画)。ポップな曲調と女性ボーカルの甘い歌声。そして、昔のゲームの映像を見ているような楽しいプロモーションビデオ。こうした世界観は若者に受け入れられやすいのかもしれませんね。)

YMCKのオフィシャルサイト

サカモト教授「サカモト教授の8bitジュークボックス」PV

(ニコニコ生放送でもおなじみのサカモト教授さんのチップチューンのアレンジアルバム「サカモト教授の8bit ジュークボックス」のプロモーションビデオ。おなじみの名曲もチップチューンにアレンジすると、また違った味わいがありますね。)

サカモト教授のオフィシャルサイト



テレビゲームから生まれた音楽チップチューン。

その背景には、厳しい制約をあふれる創造力で補い、最高の作品を産み出そうと奮闘する制作者たち姿がありました。


経済のグローバル化が進展し、厳しい国際競争に晒される日本企業。

そんな中で、若者たちには以前にも増して高い創造力が求められています。


限られた条件の中で、最大限のパフォーマンスを目指す。

厳しい国際競争の時代を生きる私たちも、彼らから学ぶべきことが多い気がしますね。


ファミリークッキング

関連記事

テレビゲームは芸術の一様式!?テレビゲームをアートの視点から見つめ直すアメリカの展示会とは?


参考サイト

チップチューン(wikipedia)

Blip_Festival

音源(wikipedia)

Programmable Sound Generator(wikipedia)

PCM音源(wikipedia)

posted by 残照 at 02:14| Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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